保育観の違いは保育士の大きなストレス
保育園への就職面接でも聞かれることの多い、保育観。
保育観とは、それぞれの保育士が抱いている、子どもたちに最良の保育とは何かという価値観のことをいいます。
子どもたちにどのように成長してほしいのか、そしてそのために保育士である自分自身はどのような保育を心がけるべきかを考える保育観は、保育のプロとしてなくてはならない価値観ですが、保育士の数だけ保育感があるといっても過言ではありません。
このため、まっ反対の意見を持つ保育士もいます。
同僚との保育感の違いによる摩擦は、保育士の大きな悩みでもあり、常に退職理由の上位にランキングしている問題です。
相手の考えを尊重することが大切
保育では保育士同士のチームワークが大切ですが、自分と異なる保育観を保つ人と働くのは、非常に大きなストレスです。
しかし職場には、さまざまな価値観をもつ人が集まってきます。
たとえ自分と異なる保育観をもっていても、同僚として上手につきあっていかなければいけません。
どうすれば、価値観の異なる同僚や先輩、上司とうまく付き合えるのでしょうか。
まず、自分と異なる保育観を持つ人に対して、どこにストレスを感じるか見つめ直してみましょう。
その人の保育のどこが嫌なのでしょうか。
ここに、自分が求める理想の保育像が隠れているはずです。
なぜかというと、自分の理想の保育に反することをするから、嫌だと感じるからです。
相手の嫌な部分に焦点を当ててばかりいるとストレスを感じますが、自分の理想にも意識を向けることで、新たな気付きや学びがあるはずです。
保育士として肝に銘じて起きたいのは、保育士の数だけ保育観があり、誰の価値観が正解とはいえないということです。
それぞれの保育士が、自分の個性を生かした保育を行うことこそが大切なのではないでしょうか。
保育観の違う保育士へのの対応方法
では、保育観が異なる保育士と上手につきあっていく方法を、具体的にみていきましょう。
まず、相手を拒否するのではなく、相手の保育観を理解しようとするスタンスで向き合いましょう。
その人の保育観の良いところを取り入れていけば、自分の保育をレベルアップすることができます。
また、なぜそのような保育をするのだろう?と不審に思う部分は、自分の保育に取り入れないことです。
後輩の場合は、なぜ○○をするのか教えて?と理由を尋ね、その理由がおかしいと感じた場合は、先輩としてアドバイスしするとよいのではないでしょうか。
先輩の場合は指摘しにくいですから、反面教師と捉えておきましょう。
しかし、どうしても不信に感じる場合は、直接相手に指摘するのではなく、主任など上司に相談することをおすすめします。
保育観の対立は、良心的な保育を心がけている保育士にとって、大きなストレスです。
しかし、私の保育が正しくて、あなたの保育間違っていると対立していては、いつまでたっても問題は解決しません。
自分だけの保育観を持ち、ここだけは譲れないという価値観を大切にすることは基本です。
その上で、クラスの雰囲気や子どもの状態、さらに時代に求められる保育などに合わせて、柔軟な対応も大切なのではないでしょうか。
一つの保育観に固執するのではなく、状況に応じて他の価値観をプラスしたり、マイナスしたり、その場に合わせて臨機応変に対応するスキルも求められます。