ブランクの不安と解消法
結婚や出産、職場での人間関係など、何らかの理由で保育士としての仕事から離れている潜在保育士さんが復職を考えるときに、障壁となるのがさまざまな不安です。
しばらく保育の現場から離れていることによる不安は、とても大きいのではないでしょうか。
まず、新しい保育知識の不足に対する不安があります。
少子高齢化などにより共働きが増えていますし、核家族化など家族のあり方も変わってきました。
時代の変化にあわせて、保育に対するニーズも変化しています。
特に近年はモンスターペアレントなど対応が難しい保護者とのコミュニケーション、アレルギーを持つ子への対応、障害のある子どもに関する保育知識、アレルギーのある子どもに対する対応の方法などについて、新たな知識が求められています。
復帰前に、これらの分野についての知識を学んでおくことをおすすめします。
また、職場のIT化が進み、保育園も例外ではありません。
書類作成等の事務作業はパソコンで行うのが一般的ですから、Microsoft社のWordやExcelなど、基本的なソフトの操作方法についても学んでおくと、復帰後もスムーズに作業が行なえます。
このほか、保育現場から長く離れていたのでオルガン演奏やお遊戯などの実技を忘れているのではないかという不安もあるでしょう。
しかし、体で覚えていることは、職場に復帰するとすぐに思い出せるのでそれほど不安に感じる必要はありません。
このほかにもさまざまな不安はあるでしょうが、保育士に復帰したいのか、どのような保育士になりたいのか、どのような働き方をしたいのかを改めて考えてみましょう。
理想や夢があれば、不安があっても頑張ろうという気持ちが湧いてくるはずです。
面接でのアピールポイント
職場復帰のための就職活動では、これまでのブランクがあるのでどのような自己アピールをすればいいのかわからない……という悩みもあるのではないでしょうか。
現在保育士は不足しており、潜在保育士に対する需要が高くなっています。
ですからブランクがあることが、必ずしも不利な条件にはなりません。
以前保育士として働いていた場合でも、保育士の資格を持ちながら事務職など他職で働いていた場合でも、なぜ前職を辞めたのかは、必ず聞かれると覚悟しておきましょう。
このほかにも、なぜ保育士に復帰しようと思ったのか?、数ある保育園のなかからなぜうちを選んだのか?といった質問も面接では定番です。
どう答えればいいか、事前にしっかりと考えておくきましょう。
聞かれた質問には基本的には正直に答えてかまわないのですが、前の職場の悪口などあまりにもネガティブな回答はNGです。
ある程度の脚色は必要となります。
ブランクを埋める方法
ブランクを埋めるためには、保育士関連の書籍を読んで、最新の知識を得るのがもっとも手軽です。
また地方自治体でも、潜在保育士の職場復帰を支援するさまざまな催しを行っています。
潜在保育士を対象とした、職場復帰のためのセミナーを開いている自治体も多いので、ホームページをチェックしたり、役所に問い合わせたりしてみましょう。
特にハローワークが行っているセミナーなどでは、その後に求人募集をしている保育園を紹介してくれることも多いので、一石二鳥です。
自治体の支援の取り組みを積極的に利用しましょう。